令和8年6月定例月議会 一般質問


令和8年6月定例月議会本会議(令和8年6月24日)で行った一般質問の記録を掲載します。

 

1.枚方市立やすらぎの杜について

2.人口減少時代のまちづくりについて
3.学校規模適正化及び公共施設マネジメントの観点から見た今後の学校施設の在り方について

 

※これは正式な議事録ではございません。正式な議事録は、数か月後に市役所や図書館、市議会のホームページで閲覧することができます。

※質問・答弁の順序は、読みやすいように前後入れ替えて掲載をしています。


1.休日歯科急病診療運営費補助金について

 

【かじや 質問1】

まず「1.休日歯科急病診療運営費補助金について」お聞きします。

休日歯科急病診療運営費補助金については、3月の予算特別委員会でも質疑を行いましたが、今回は、枚方市民以外の利用に着目して、改めてお聞きしたいと思います。

この補助金は、休日歯科急病診療所における受診料等の収入から、運営に要する経費を差し引いた不足分を、枚方市歯科医師会に交付しているものです。

休日における歯科救急体制の確保は重要である一方、補助金については、その支出内容や対象について、適切に確認していく必要があると考えています。

令和7年度の包括外部監査においても指摘があったように、この診療所については枚方市民以外の利用も一定数あることから、結果として、市民以外の受診に対しても枚方市の税金が充てられている状況となっています。

そこで、まず、この事業補助の目的と、令和7年度の補助金交付額及び受診者数の実績、一人当たりに換算した場合の補助金額について、また、過去3年間における市外受診者の割合について、年度ごとの推移も含めてお聞きします。

さらに、枚方市に隣接する各市における休日歯科救急診療の実施状況と他市市民の利用実績についてお聞きします。

 

【上田健康福祉部長 答弁1】

1.休日歯科急病診療運営補助金についてお答えします。

休日歯科急病診療運営補助金は、市民が休日にも安心して歯科の急病診療が受けられるよう診療収入では賄いきれない経費を枚方市歯科医師会へ補助を行っているものでございます。

令和7年度の補助金交付額としましては、約1900万円、受診者数は735人で、一人当たりに換算しますと約2万5千円となっています。

また過去3年間の枚方市外の受診者は令和5年度が86人で約13%、令和6年度が85人で約12%、令和7年度が89人で約11%となっております。

次に、隣接する寝屋川市、交野市の実施状況および市内及び市外の利用状況でございますが、聞き取りができた2市とも休日歯科診療を実施しており、令和7年度の実績では寝屋川市では、市内受診者が207人で約94%、市外が13人で約6%、交野市では、市内が77人で約93%、市外が6人で約7%であったと伺っています。

 

【かじや 質問2】

それでは、順次2回目以降の質問と要望をさせていただきます。

まず「1.休日歯科急病診療運営費補助金について」お聞きします。

先ほどの答弁では、「枚方休日歯科急病診療所」の受診者のうち、枚方市外の方の利用割合は例年1割強とのことであり、金額に換算すると、おおよそ200万円程度が市外受診者分として支出されている状況とのことです。

受診については基本的に保険診療であり、受診者はそれぞれの負担割合に応じた受診料を支払っていますが、それだけでは賄えない部分について補助金が交付されており、受診者一人当たりに換算すると、約2万5千円の補助が行われている状況です。

もちろん、医療機関である以上、市民以外の方の受診を拒むことができないのは当然です。

また、枚方市民の方が他市の休日歯科診療を受診しているケースもあり、一定「お互い様」という側面があることは理解しています。

一方で、先ほどの答弁では、隣接市における市外受診者数は本市より少ない状況とのことであり、こうした状況を踏まえると、本市の持ち出し額が相対的に大きくなっている可能性が高いのではないかと考えます。

市民の税金を財源として実施している事業であるにもかかわらず、市民以外の受診者に対しても補助金が充当されている現状については、市民の理解を得る観点からも、一定の整理が必要です。

そこで、隣接市の状況だけでなく、本市民が他市の休日歯科診療をどの程度利用しているのかといった実態についても、しっかりと調査・分析を行い、患者バランスも含めた具体的な検討を進める必要があると考えます。

3月の予算特別委員会においても、市民以外の利用のあり方について検討すべきと指摘しましたが、本市の負担が相対的に大きい実態があるのであれば、他市と協議を行い、相応の負担を求めていく必要があると考えますが、見解をお聞きします。

 

【上田健康福祉部長 答弁2】

休日歯科診療は、急な症状に対応する地域医療体制における「急病患者の受け皿」として、公共性が極めて高い診療所であると考えており、医療の性質上、地域の枠を超えそれぞれの市民が相互に受診されることもございます。

一方で、市外の方の利用状況や隣接市の運営状況を踏まえ、補助金の使途について市民の理解を得ることが必要であると認識しております。

現時点におきましては、隣接市との協議は行っておりませんが、市民理解が深まるよう、隣接市での本市民の受診の状況等の詳細を把握し分析をすすめ、必要な対応について検討してまいりたいと考えております。

 

【かじや 意見】

休日歯科急病診療については、休日における急な歯科疾患に対応する重要な医療体制であり、市民の安心につながる取り組みであると認識しています。

また、医療機関である以上、市民以外の方の受診を拒むことができないことや、枚方市民が他市の休日歯科診療を利用しているケースもあることから、一定広域的な役割を担っていることについても理解するものです。

一方で、今回の答弁では、本市の休日歯科急病診療所における市外受診者の割合は例年1割強であり、金額に換算すると約200万円程度が市外受診者分として支出されている状況であること、また、隣接市と比較しても本市の市外受診割合が高い状況であることが明らかになりました。

休日歯科急病診療の公共性は十分理解するものですが、市民の税金を財源として補助金を交付している以上、市民以外の方の受診に対しても市民の税金が充当されていることについては、行政としてしっかりと説明責任を果たすとともに、市民理解を得ながら制度改善を行っていくことが重要であると考えます。

そのためにも、本市民の他市利用状況を含め、患者バランスや実態を丁寧に把握・分析するとともに、本市の負担が相対的に大きい実態があるのであれば、近隣市と協議を行い広域的な費用負担のあり方について、検討を進めていただくよう要望します。


2.人口減少時代のまちづくりについて

 

【かじや 質問1】

次に「2.人口減少時代のまちづくりについて」お聞きします。

現在、本市では次期総合計画の策定に取り組まれていますが、人口減少や少子高齢化が進行する中、今後のまちづくりや行政運営のあり方そのものが問われる時代に入っています。

本市が令和5年度に行った人口推計では、令和35年時点の人口は約30万6千人になるとされており、令和5年からの30年間で、約9万人の人口減少が見込まれています。

このように、人口減少が加速する中、近年、スマートシュリンクという概念が注目されています。

これは、人口減少を前提として、都市機能や行政サービスを将来の人口動態や財政状況に応じて賢く集約・効率化しながら、市民のウェルビーイングの向上を図ることで、持続可能なまちづくりを進めていくという考え方です。

昨年、全国知事会が、地方創生にスマートシュリンクの視点を取り入れるよう、政府に提言するなど、全国的に議論が進んでいます。

こうしたことから、これまで本市が進めてきた人口流入を促すことを重視したまちづくりについて、改めてその方向性や考え方を検証するとともに、次期総合計画にも、スマートシュリンクをはじめ、人口減少社会を前提とした持続可能なまちづくりの考え方に重点を置く必要があると考えます。

現行の第5次総合計画を見ると、「計画策定の背景と枚方市が抱える主な課題」のひとつに、少子高齢化とともに人口減少の進展が掲げられていますが、その対応としては、他都市からの人口流入を促すため、まちの魅力向上を図る必要があるとされています。

そこでまず、現行計画策定時において、こうしたまちの課題を設定された理由についてお聞きします。

また、現行計画の策定時より人口減少が一層進展している中で、次期総合計画の策定を進めていくにあたり、人口流入の促進をめざしたまちづくりを、引き続き継承していくのかについても、あわせてお聞きします。

 

【中川総合政策部長 答弁1】

次に、2.人口減少時代のまちづくりについて、お答えします。

本市の人口動態につきましては、平成21年を境として、それまでの人口増加局面から減少局面へと転換し、その後も現在まで減少傾向が継続している状況でございます。

現行の総合計画を策定するにあたりましては、そうした人口動態を踏まえ、人口減少に伴う税収の減少などが、自治体運営や市民生活に多大な影響を及ぼすという認識のもと、課題設定を行ったものであり、この間、そうした課題の解消に向けて、選ばれるまちにつながる、まちの魅力や市民サービスの向上に取り組んできたところでございます。

次期総合計画の策定にあたっては、今後、これまでの施策の実績や成果など、現行計画の総括を行ったうえで、次期計画へ継承する課題や取組を検討していく考えでございます。

 

【かじや 質問2】

次に「2.人口減少時代のまちづくりについて」2回目の質問をします。

まちの魅力や市民サービスを向上させていくことは重要であり、否定するものではありません。

一方で、日本全体で人口減少が進行していく中において、各自治体が人口の奪い合いを行うような、これまでの都市間競争の考え方については、見直していく必要があると考えています。

人口減少社会における都市間競争は、一方の自治体で人口が増えれば、他方では人口が減るという、いわばゼロサムゲームの側面が強く、日本全体で人口が減少していく中では、いずれ限界を迎える不毛な争いになりかねません。

私はこれまでから、人口減少時代におけるまちづくりについて、質問や要望を行ってきたところですが、市が次期総合計画の策定に向けた取組を進めている中において、今後の本市のまちづくりを考えるにあたっては、これまでの都市間競争中心の考え方から転換を図り、広域連携や、コンパクトシティを含むスマートシュリンクの考え方に重点を置きながら、人口減少社会に対応した持続可能なまちづくりを進めていく必要があります。

また、その上で、市民一人ひとりのウェルビーイングの向上を、まちづくりの基本としていくべきであると考えます。

日本全体が本格的な人口減少局面を迎えていく中において、こうした視点を踏まえ、今後の本市のまちづくりや行政運営について、どのような考え方のもと進めていこうとしているのか、市の見解をお聞きします。

 

【中川総合政策部長 答弁2】

今後、人口減少社会が進展していくことが想定される中、将来にわたる本市の持続的な発展とともに、市民のウェルビーイングの向上を実現していくにあたりましては、行財政運営の最適化のもと、市内外からさらに選ばれるまちとなることとあわせて、人口減少社会に即したまちづくりが必要であると考えているところでございます。

そのため、次期総合計画におきましては、市民や事業者といった、まちづくりの主体のご意見を広くお聞きし、将来人口推計や未来予測の作成などを行いながら、未来のまちの姿を見定め、策定していくこととしており、こうした取組を進める中におきまして、議員お示しの広域連携のさらなる推進や、コンパクトシティ、スマートシュリンクといったまちづくりの考え方などにつきましても、参考としながら、持続可能な行財政運営と市民サービスの向上の両立を図る視点をもって、検討を進めてまいります。

 

【かじや 意見】

これからの人口減少時代においては、これまでの右肩上がりの拡大路線を前提としたまちづくりではなく、人口減少を前提とした「スマートシュリンク」の視点が必要不可欠です。

また、自治体間で人口を奪い合うのではなく、近隣自治体との「広域連携」を進めながら、地域全体として持続可能な行政運営やまちづくりを進めていく視点も重要です。

本市では現在、子育て世帯をターゲットとした施策のより一層の充実と、枚方市駅周辺再整備事業の着実な推進を、まちづくりの2つの最重点施策として掲げています。

しかしながら、これらの施策についても、「転入超過をめざすこと」そのものが目的化し、自治体間競争に勝つための施策となってしまえば、本来あるべきまちづくりの目的を見失いかねません。

また、人口減少社会の中で、いずれ限界を迎えることが想定される過度な人口獲得競争のもとで、多額の財政支出を続けていくことは、結果として、バラマキにつながり、将来世代に過度な負担を先送りすることになると考えます。

重要なのは、単なる「人口の数」を競い合うことではなく、都市機能や行政サービスを持続可能な形へ適正化し、今ここに住む市民、そしてこれから本市で暮らす市民一人ひとりの、心豊かな暮らしや幸福度、すなわち「ウェルビーイング」を高めていくことです。

しかし、現行計画では、人口減少への対応として「本市への人口流入を促すこと」が重要課題として位置づけられています。

次期総合計画においては、こうした考え方から転換を図り、人口減少社会を前提としたスマートシュリンクや広域連携の考え方に重点を置くとともに、人口減少や財政面の課題についても市民と共有しながら、市民一人ひとりがウェルビーイングの向上を実感できる、真に実効性の高い計画となるよう要望します。


3.学校規模適正化及び公共施設マネジメントの観点から見た今後の学校施設の在り方について

 

【かじや 質問1】

次に「3.学校規模適正化及び公共施設マネジメントの観点から見た今後の学校施設の在り方について」お聞きします。

本市では、昭和57年度に小学校児童数が4万5,573人、昭和61年度に中学校生徒数が2万2,550人とピークを迎えましたが、令和8年5月1日現在では、それぞれ児童数が1万8,265人、生徒数が9,099人へと、この40年余りで半数以下に大きく減少しています。

また、平成28年3月に出された『枚方市学校規模等適正化審議会』の答申では、今後も児童生徒数の減少が続き、2043年度には約2万3,000人まで減少する見込みが示されています。

現在、本市では、小学校5校、中学校2校が小規模校となっており、クラス替えができないことや、交友関係の固定化など、教育上の課題も指摘されています。

さらに、学校施設については老朽化も進んでおり、小中学校の92.1%が築40年以上経過しており、築60年以上の学校も4校あります。

加えて、小中学校施設は市有建築物全体の延床面積の過半数を占めるなど、今後の公共施設マネジメントを進める上で極めて大きな課題となっています。

そのため、学校施設については、公共施設マネジメントの観点に加え、教育環境の充実も踏まえながら、その在り方を検討していく必要があると考えています。

そのような中、先の総務委員協議会にて、枚方市公共施設マネジメント推進計画等の改訂に関する進捗状況の報告がありましたが、改めて今回の改訂目的・ポイントについてお聞きして、1回目の質問を終わります。

 

【中川総合政策部長 答弁1】

次に、3.学校規模適正化及び公共施設マネジメントの観点から見た今後の学校施設の在り方について、お答えします。

枚方市公共施設マネジメント推進計画につきましては、今後、人口減少や少子高齢化などにより、市税収入の減少や社会保障関係経費の増加が見込まれる中、将来にわたり市民サービスを持続的に提供していくためには、現存する公共施設の総量や機能を現状のまま維持し続けていくことが困難となる状況を想定し、人口構成や財政状況に応じた施設総量となるよう、施設再編の取組を総合的かつ計画的に推進することを目的としております。

そのため、今回の改訂にあたっては、現在の個別施設計画(総合編)を改称し、枚方市公共施設再編方針として、引き続き「長寿命化の推進」と「施設総量の最適化」を主軸に置き、計画期間20年間の数値目標として、今後の財政状況も踏まえて市有建築物の延床面積を8万平方メートル縮減することを掲げることとしております。

その達成に向けては、小中学校の再編を優先的に実施するなどの取組の方向性を定め、施設分類別方針や、将来の公共施設の最適配置に向けた考え方として、「公共施設の適正配置に係る将来ビジョン」を新たに策定するものです。

 

【かじや 質問2】

次に「3.学校規模適正化及び公共施設マネジメントの観点から見た今後の学校施設の在り方について」2回目の質問をします。

ご答弁では、人口減少や少子高齢化の進行に伴い、市税収入の減少や社会保障関係経費の増加が見込まれる中、将来にわたり持続的に市民サービスを提供していくため、「施設総量の最適化」を進めていくとのことでした。

しかし、公共施設マネジメント推進計画の策定から約10年が経過していますが、この間、公共施設全体の再編は必ずしも十分に進んできたとは言えない状況であると感じています。

今回、20年間で市有建築物の延床面積を8万平方メートル縮減するという目標を掲げられていますが、これは中学校およそ10校分に相当する非常に大きな規模であり、相当難しい目標であると認識しています。

今回掲げられた目標を実現していくためには、地域コミュニティへの影響や、市民理解の醸成など、様々な課題があると思います。

公共施設全体の再編を進めるにあたっては、人口構成の変化やライフスタイルの多様化など、社会情勢や市民ニーズの変化に対応していく視点が重要であり、市民の理解を得ながら丁寧に進めていく必要があると考えますが、見解をお聞きします。

また、目標の達成に向けて、小中学校の再編を優先的に実施する方向性を定めるとのことでした。

小中学校施設は、市有建築物全体の延床面積の過半数を占めていることから、今回掲げられた目標の達成に向けても、学校施設の在り方は極めて重要なテーマであると考えます。

その一方で、学校は教育施設としての役割だけでなく、地域コミュニティの拠点や災害時の避難所など、多様な機能を担っています。

そのため、学校施設の在り方については、単なる施設の統廃合という観点だけではなく、教育環境の充実や、学校が担う多様な役割も踏まえながら検討していく必要があると考えますが、見解をお聞きします。

 

【中川総合政策部長 答弁2】

各施設の再編の検討に際しては、利用される市民の状況を十分に踏まえつつ、一方で非効率な運営とならないよう、施設の利用状況とともに老朽化対策に係る財政負担も考慮しながら、市民のみなさまのご理解が得られるよう丁寧に進めていく必要があると考えております。

また、小中学校につきましても、小中学校の方向性を示す「枚方市学校規模等適正化基本方針」は策定から約10年程度が経過していることから、この間の取組や児童生徒数の状況、新たな教育ニーズなどの環境変化も踏まえ、教育委員会と連携しながら、引き続き取組を進めてまいります。

 

【かじや 質問3】

教育委員会と連携しながら取り組まれるとのことですが、学校規模等適正化審議会の第4次答申から既に約10年が経過しています。

この間、児童生徒数の減少や学校施設の老朽化が進むとともに、教育環境を取り巻く課題も変化している中、学校再編については、高陵小学校と中宮北小学校との統合にとどまっており、取組が十分に進んできたとは言い難い状況であると認識しています。

また、今後、老朽化対策に係る財政負担の増加も見込まれる中、対応が遅れることは、結果として将来世代への負担にもつながりかねないことから、私はこれまでも一般質問などを通じて指摘を行ってきたところです。

一方で、学校規模適正化については、児童生徒数の減少への対応だけでなく、子どもたちにとってより良い教育環境をどのように確保していくのかという観点が極めて重要であり、そのためには専門的な知見も踏まえた議論が必要です。

第4次答申にかかる学校規模等適正化審議会においても、有識者を交えながら、適正な学校規模や通学区域などについて議論が行われてきました。

今回、市としても、新たな教育ニーズなどの環境変化を踏まえ検討していくとのことですので、前回と同様に、改めて審議会を設置し、専門的な知見も踏まえながら議論を積み重ねていく必要があると考えます。

その上で、現在、教育上の観点からどのような課題があると認識しているのか、また、今後どのように学校規模適正化の取組を進めていくのか、見解をお聞きします。

 

【増尾総合教育部長 答弁3】

学校規模の適正化については、平成28年3月に学校規模等適正化審議会の第4次答申を受け、枚方市学校規模等適正化基本方針を改定して取り組んできたところですが、答申からこれまでの間に、35人学級の実施や支援教育の充実、義務教育学校の制度化など、教育を取り巻く環境は大きく変化しています。

学校規模の適正化については、直近の児童・生徒数の将来推計をもとに、こうした教育環境の変化を踏まえ、小規模校の在り方などを検討していく必要があるものと認識しており、まずは教育委員会を含めた庁内関係部署において、改めて学校規模等適正化審議会の設置も視野に入れながら、検討を進めてまいりたいと考えております。

 

【かじや 質問4】

学校については教育上の課題を踏まえて今後のあり方を検討いただきたいと思います。

その一方で、学校再編は地域コミュニティにも大きな影響を与えることから、地域のみなさんの理解を得ながら進めていくことが重要であると考えます。

また、これまでも私は、学校再編の議論とあわせて、地域コミュニティの在り方や跡地活用についても並行して検討を進める必要があると指摘してきました。

特に、跡地活用については、これまでその時々の個別施設の事情などを踏まえた検討が中心であり、必ずしもその地域の将来的なビジョンを踏まえた議論が十分になされてきたとは言い難く、いわば場当たり的な印象を受けています。

今後は、地域住民のニーズや、その地域に必要な機能が何かという観点から、公共機能・民間機能の双方も含めて検討するとともに、地域の将来的なまちづくりの方向性も踏まえながら議論を進めていくことが、地域のみなさんの理解や納得感を得るうえで不可欠であると考えますが、見解をお聞きします。

 

【中川総合政策部長 答弁4】

公共施設マネジメントの推進につきましては、市民、地域のみなさまのご理解のもと取組を進めていくことが重要と考えており、引き続き、広報ひらかたや市ホームページなどを通じ、内容についてお知らせしていきたいと考えております。

また、具体的に施設を再編する場合の跡地に関しては、公共施設マネジメントの視点から売却や貸付を基本としつつ、政策的課題の解決に必要な場合は他の行政用途への転用なども含めて検討してまいります。

その際には、地域の立地や特性を踏まえるとともに、跡地活用も含めた将来的なまちづくりの方向性についても、地域のみなさまのご意見もうかがいながら取組を進めてまいります。

 

【かじや 質問5】

ただいま担当部長からご答弁いただきましたが、公共施設の再編を進めていくにあたり、公共施設マネジメントや財政面だけでなく、地域の将来的なまちづくりの方向性を示しながら、市民や地域のみなさんの理解と納得を得て進めていく必要があると考えますが、改めて、市長のご見解をお聞きします。

 

【伏見市長 答弁5】

将来にわたり持続的な行政運営を行うためには、公共施設の再編は今後避けて通れないものですが、地域の特性や時代の変化、さらには地域のまちづくりの方向性も踏まえながら、市民の皆様に十分にご理解をいただけるよう全庁的に取り組むとともに、公共施設の再編と地域の活性化が両立できるよう努めてまいります。

 

【かじや 意見】

公共施設の再編は、1つの視点だけで進められるものではありません。

人口減少や少子高齢化、施設の老朽化、財政負担の増加といった課題を踏まえれば、公共施設マネジメントの視点から、施設総量の最適化を進めていくことは避けて通れないものと考えます。

特に学校施設は、市有建築物全体の延床面積の過半数を占めており、今後の公共施設マネジメントを進めていく上で、学校施設の在り方は極めて重要なテーマです。

一方で、特に学校施設については、単に施設を統合・縮減すればよいというものではありません。

35人学級の実施や支援教育の充実、義務教育学校の制度化など、教育を取り巻く環境は大きく変化しており、今後の学校再編にあたっては、教育環境の充実という観点を十分に踏まえる必要があります。

8月に新たに開校する禁野小学校の新校舎を見学させていただきましたが、実際に見て、学校施設に求められる機能は昭和の時代から大きく変化していることを改めて驚きました。

禁野小学校では、ICT環境への対応やオープンスペースの活用など、新しい学びに対応した教育環境に加え、バリアフリートイレやユニバーサルデザイン、防災機能の強化など、子どもたちの安全性・快適性にも配慮した整備が進められており、これからの学校施設に求められる新たな役割や機能を実感しました。

禁野小学校の整備は、今後の枚方市における学校再編や学校施設整備の方向性を考えるうえでも、重要なモデルの一つになるものと感じています。

その一方で、禁野小学校と既存校との間には、施設面で大きなギャップがあることも実感しました。

枚方市としては、学校によって教育環境に大きな差が生じることがないよう、すべての子どもたちに対して、時代に応じた教育環境を提供していく責任があると考えます。

そのためには、この10年間、十分に進んでこなかった学校再編や学校施設整備について、今後は一定のスピード感を持って取り組んでいく必要があると考えます。

その上で、今後の学校再編や統廃合を進めていくにあたっては、単に施設を減らすという視点ではなく、これからの時代に求められる「未来の学校」の姿やビジョンを市民のみなさんにしっかり示しながら、理解を得て進めていくことが重要です。

その際には、保護者や子どもたち、教職員、地域住民など、関係者との対話を重ねながら、「どのような子どもを育てたいのか」「地域の将来をどう考えるのか」といった視点で議論を深め、学校や地域の将来像を共有しながら合意形成を図っていく必要があります。

また、今後の学校規模適正化については、文部科学省が推進する小中一貫校や義務教育学校も視野に入れながら、子どもたちにとってより良い教育環境となるよう、学校規模等適正化審議会の設置も含め、専門的な議論をしっかり進めていただきたいと思います。

さらに、学校は教育施設であると同時に、地域コミュニティの拠点や災害時の避難所でもあります。

そのため、今後の公共施設再編にあたっては、単なる統合や複合化、跡地の売却・貸付にとどまらず、その施設を含む地域全体のまちづくりとして、地域に必要な公共機能・民間機能も含めながら、将来的な地域の姿や方向性を示していく必要があります。

人口減少や少子高齢化の進行、公共施設の老朽化に加え、今後は市税収入の減少や社会保障関係経費の増加も見込まれる中、公共施設の再編は待ったなしの課題であり、20年間で8万平方メートルを縮減するという目標を設定することの必要性については、将来世代に過度な負担を先送りせず、持続可能な公共施設マネジメントを進めていくうえで一定理解するものです。

しかし、削減ありきの議論が先行してしまっては、市民の理解は得られません。

市として、学校や地域の将来的な姿・ビジョンをしっかり描き、市民のみなさんに示したうえで、公共施設再編を進めていくべきであることを要望して、私の一般質問を終わります。