令和5年6月定例月議会 教育子育て常任委員会「枚方市立図書館条例の一部改正について」についての討論


令和5年6月定例月議会・教育子育て常任委員会(令和5年6月20日)で行った議案第22号「枚方市立図書館条例の一部改正について」の討論の記録を掲載します。

 

 ※これは正式な議事録ではございません。正式な議事録は、数ヵ月後に市役所や図書館、市議会のホームページで閲覧することができます。


【かじや 討論】

本委員会での採決にあたり、議案第22号 枚方市立図書館条例の一部改正について、賛成の立場から討論をいたします。

 

市駅周辺地域の図書館サービスは、旧枚方市市民会館3階に設置された枚方図書館が、長く市内図書館の本館機能を果たしながら提供してきましたが、念願であった中央図書館が、平成17年に車塚に設置されたことに伴い、本館機能を中央図書館に移し、枚方図書館は同年閉館しました。

 

枚方図書館閉館を受けて、関西医科大学附属枚方病院情報交流センター内に、開架室面積約140㎡、蔵書約1万5000冊の「市駅前サテライト」を設置し、平成29年までサービスを提供しました。

 

その後は蔵書がなく、予約図書の受け渡しサービスのみを行う市駅前サービススポットが、市駅周辺の図書館サービスを担ってきましたが、枚方市駅周辺において、蔵書を備え、閲覧スペースのある図書館の設置が当面の課題でした。

 

この度、図書館条例の一部改正の対象となる(仮称)市駅前図書館は、書架を配置する部分だけでも約200㎡あり、閲覧スペースは生涯学習交流センター利用者との共用ですが、その倍以上の面積があり、また、蔵書も約2万冊と、面積・蔵書ともに市駅前サテライトを上回っています。

 

市の顔とも言える市駅周辺において、(仮称)市駅前図書館以上に蔵書を備えた図書館を設置することについて、否定するものではありませんが、限られた予算の中で、国の社会資本整備総合交付金を活用して、生涯学習交流センターと(仮称)市駅前図書館の複合施設を整備することとした際に、本交付金は生涯学習交流センターでの活用のみ国から認められたことから、蔵書2万冊の書架スペースにならざるをえなかったことは一定理解できます。

 

また、(仮称)市駅前図書館の運営体制については、他の分館同様に指定管理者制度を導入されるということですが、これまでの指定管理者による分館の運営において、大きなトラブルがなかったことはもちろん、直営と指定管理館である分館の利用者満足度を比較した場合、利用者の満足度も高いことが、調査結果に表れています。

 

また、多様な任用形態によるフレキシブルなスタッフ配置により、月1日の休館日や年末年始を除き、月曜日から土曜日は午前9時から午後9時まで、日曜日と祝日は午前9時から午後5時まで、効率的・効果的かつ適切に運営されておられ、民間ノウハウを活かした多種多様なイベント等も実施されておられます。

 

さらに、駅直結である利便性の高い立地での、利用者層の分析に基づく様々なアイデアの提案も期待できます。

 

したがいまして、(仮称)市駅前図書館を分館としたうえで、指定管理者制度を導入することについて賛成いたします。

 

市駅周辺において、これまで提供できなかったサービスが提供できるようになることは一歩前進であり、今後は(仮称)市駅前図書館に与えられた条件のもとで、いかに市民に喜ばれる運営を行っていくのかを検討し、実行していくことこそが当面の課題ではないでしょうか。

 

また、この課題の解決には、民間事業者である指定管理者が持つノウハウが活きてくると考えます。

 

以上の理由から、議案第22号「枚方市立図書館条例の一部改正について」は賛成することを申し上げ、討論を終わります。