令和2年9月定例月議会 一般質問


令和2年9月定例月議会本会議(令和2年9月14日)で行った一般質問の記録を掲載します。

 

1.外郭団体等の経営状況等の点検・評価に係るその後の取組について

2.コロナ禍で見えた市立図書館の課題と今後のサービスの在り方について

3.新しい生活様式に対応した投票所の在り方について

4.認知症高齢者に対する支援策について

 

 

※これは正式な議事録ではございません。正式な議事録は、数か月後に市役所や図書館、市議会のホームページで閲覧することができます。

※質問・答弁の順序は、読みやすいように前後入れ替えて掲載をしています。


1.外郭団体等の経営状況等の点検・評価に係るその後の取り組みについて

【かじや 質問1】

まず「1.外郭団体等の経営状況等の点検・評価に係るその後の取り組みについて」お聞きします。

本市では、平成29年度に、外郭団体等に対し、外部有識者による点検評価を行い、その指摘事項に対して対応方針をまとめられました。

その後、市として、指摘事項の解消に向け、取り組んでこられたと思いますが、この間の取り組みの趣旨や状況について、お聞きします。

 

【田中総合政策部長 答弁1】

「1.外郭団体等の経営状況等の点検・評価に係るその後の取り組みについて」お答えします。

平成29年度に実施しました「外郭団体等の経営状況等の点検評価」につきましては、外郭団体等のさらなる経営健全化の促進や、市の外郭団体等への関与の必要性、支援方法の見直しを行うことなどを目的として新行政改革実施プランに課題設定し、取り組みを行ったものです。

評価員からは、外郭団体等の財務状況、実施する事業の方向性、また、市との関係性などについて意見をいただき、そうした指摘を踏まえ、対応方針を取りまとめ、事業の整理や団体への人的・資本的関与の整理、各団体へ交付してきた活動補助金の見直しなどを行ない、未達成の課題につきましても、現行の「行財政改革プラン2020」に個別課題として設定し、引き続き、取り組みを進めているところです。

 

【かじや 質問2】

それでは、順次2回目の質問をさせていただきます。

まず「1.外郭団体等の経営状況等の点検・評価に係るその後の取り組みについて」2回目の質問をします。

この間、対応方針に基づく取り組みとして、確かに、人的・資本的関与の見直しなどについても実施をされ、残る課題についても「行財政改革プラン2020」を見ますと、「エフエムひらかた」や「文化観光協会」などへの支援のあり方の見直しなど、引き続き、課題設定されているものもあります。

その一方で、気になるのは活動補助金の整理の仕方です。活動補助金は、団体の運営自体を補助するいわゆる運営費補助金であり、もし市が外郭団体等を支援するのであれば、団体が行う事業の公益性等を踏まえた上での直接的な補助といった形であるべきと考えます。

評価員からも、事業単位を離れて活動補助金として支出することは、事業の採算性を曖昧にすること、他の事業の赤字補填に充てられるおそれがあること、また、民間を含む他団体との公平な競争性を阻害する恐れがあることが指摘をされていることから、活動補助金の見直しは、こうした観点で進めて頂いていると思います。

しかし、見直しにあたって、各団体へ交付してきた活動補助金の金額を精査せずに、そのまま事業費補助金に名目を変えただけであれば、単なる付け替えであり、実質的に見直しがなされたとは言えません。

そこで、活動補助金の見直しにあたって、どのような考え方で整理をされているのか、お聞きします。

 

【田中総合政策部長 答弁2】

外郭団体等への活動補助金の見直しにあたりましては、まずは、活動補助金の廃止を行ったうえで、各外郭団体等への関与が、本市の行政目的や施策の達成に必要かつ有効であるかを検証し、支援の必要性や実施する事業の公益性等を踏まえたうえで新たな事業費補助金として整理を行っているものです。

 

【かじや 質問3】

活動補助金の見直しにあたっては、外郭団体等への関与や支援の必要性、また、事業の公益性等から、事業費補助金への転換を行っていることは一定理解をしました。

しかし、例えば、市が直接実施している事業と、外郭団体等が実施する事業の目的や対象が類似している場合、また、費用対効果が小さい場合などは、例え事業費補助金であったとしても、さらなる見直しが必要だと考えます。

見直しをされた活動補助金は、本当に単なる事業への付け替えではなく、そうした観点も含めて見直しをされたのか、また事業費の積算の考え方は妥当であると考えているのか、改めてお聞きします。

 

【田中総合政策部長 答弁3】

事業費補助の積算にあたりましては、評価員からの指摘も踏まえ、事業の目的や実施手法等を踏まえたうえで、それぞれの事業に要する物件費や人員数、また、間接人件費などを精査のうえ積算を行っております。

その結果、これまで事業費に含まれていなかった間接経費を計上したものや、見直しの結果、物件費などを減じたものなどがございますが、事業が効率的・効果的に実施されているか、社会状況や市民ニーズに即したものとなっているかなどについては、不断の検証を行っていく必要があると考えております。

こうしたことから、「行財政改革プラン2020」において、「事務事業における到達目標の明示とその検証を踏まえた見直し」として課題設定しており、指標に基づく検証を行いながら、必要な見直しを行っていく考えです。

 

【かじや 意見】

先ほどの答弁であった「事務事業における到達目標の明示とその検証を踏まえた見直し」の取り組みの一環と思いますが、先日、配布をされました「事務事業実績測定の概要」資料では、事務事業の効果を適正に測定するためのロジックモデルの設定と、ロジックごとにその効果を図る指標を設定するとされていました。

特に外郭団体等の実施する事業については、随意契約や競争性が発揮されにくい事業も多いことから、適正な事業費の積算、事業の効果、また、類似する事業との整理といった観点からも、継続して検証、見直しを行っていく必要があると考えます。

今後もロジックモデルを有効に活用することで、事業の目的や効果を適正に検証するとともに、継続して見直しを行っていただくよう要望します。

今後、その指標や実績などについて、私もしっかりとチェックをするとともに、個別の団体の事業実績や効果などについては、別の機会に改めてお聞きしたいと思います。


2.コロナ禍で見えた市立図書館の課題と今後のサービスの在り方について

【かじや 質問1】

次に「2.コロナ禍で見えた市立図書館の課題と今後のサービスの在り方について」お聞きします。

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、4月9日から1か月以上もの間、他の公共施設同様、市立図書館は休館となり、図書の予約はできるものの受け取れない、貸出を受けられない状況となるなど、市民に対して、公共図書館としての役割が十分に果たせない事態となりました。

今回の経験から見えてきた課題、また「新しい生活様式」への対応の観点からも、今後の市立図書館のサービスについては、非接触型のサービスを充実させるなど、これまでの利用者の来館や滞在だけを前提とした機能の見直しを図っていく必要があると考えます。

そこで課題を整理する意味で、5月20日に予約図書の受け取りができるようになるまでの間、休館中に、中央図書館、分館、分室がどのような業務を行っていたのかお聞きします。

また、現在は開館中ですが、新型コロナウイルス感染症に対して、どのような対策を行っているのかお聞きします。

 

【前村総合教育部長 答弁1】

次に「2.コロナ禍で見えた市立図書館の課題と今後のサービスの在り方について」お答えします。

図書館の休館中の対応といたしましては、職員の接触削減のための交代制勤務とする中で、他部署応援やマスク・防護服作成、また、図書館利用者に向けては、開館準備として図書の消毒や書架展示の模様替えを行うほか、宮沢賢治作「雨にも負けず」などの文学作品を朗読で紹介しYouTubeで発信いたしました。

再開館以降は、消毒液や窓口スクリーンの設置、空調と換気の併用、職員のマスク着用に加え、利用者にも席の半減などソーシャルディスタンスや手洗い、マスクの着用をお願いするなど、感染拡大防止に努めております。

 

【かじや 質問2】

次に「2.コロナ禍で見えた市立図書館の課題と今後のサービスの在り方について」2回目の質問をします。

外出自粛期間中は、読書に親しむいい機会であったと思いますが、図書館では貸し出しがストップしている状況でした。

図書館の休館中に、市民の方からは、図書が借りられなくて困っているといった声を多くお聞きしました。

この間、公共図書館としての役割を果たすためには、図書を必要としている人に、何とか工夫をしてでも図書を提供すべきだったのではないでしょうか。

そこで、現在、図書館で実施している図書の宅配サービスについて、その登録などの利用方法と、送料負担の状況、直近3年間の利用状況及び決算額をお聞きします。

また、この4月9日からの休館期間中に、この宅配サービスを行っていたのかお聞きします。

 

【前村総合教育部長 答弁2】

宅配サービスの利用開始にあたりましては、通常の利用者登録とは別に、図書館窓口で宅配サービス登録を行っていただく必要がございます。

送料につきましては、重度障害のある方などは、市が負担し、一般利用の方については、ゆうパック使用の場合なら往復2,000円程度を実費負担いただきます。

直近3年間の利用実績につきましては、平成29年度85件230冊83,786円、平成30年度154件472冊145,828円、令和元年度116件249冊95,494円、そのうち一般利用の実績は各年度1件程度でございます。

4月9日から5月19日の休館期間中は、宅配サービスも停止しておりました。

 

【かじや 質問3】

休館中は宅配サービスを停止していたとのことですが、逆に休館中だからこそ宅配サービスを積極的に活用すべきではなかったかと思います。

課題としては、一般利用の送料負担、また、サービス登録を図書館の窓口で行わなくてはならないという点があります。

例えば、コロナ禍の外出自粛期間中は、既に図書館の利用者登録が済んでいる方には、電話やメールなどでの登録を可能とし、送料を無料にする方法などもあったと思います。

京都府立図書館では、外出自粛期間中に読書に楽しんでもらう目的で、先着500人を対象に図書を無料で届ける「お届けサービス」を開始したところ、受付開始の初日に申込者が定数に達し、宅配のニーズの高さが裏付けられた形となりました。

また、島本町では、日中連絡の取れる方限定で、期間を決めて、職員が自宅に図書を届けるサービスを行っていたとのことです。

コロナ禍で様々な制約を受ける中、完璧なサービスの提供ということは難しいかもしれませんが、何とか工夫をして出来ることだけでもやるという姿勢が必要ではなかったでしょうか。

財政的に全ての市民を対象にすることが難しいのであれば、例えば、子どもや高齢者だけなどに対象を絞ることや、休館中で職員の本来業務が減っていた訳ですから、島本町のように職員が直接宅配をするなどの工夫をして、休館中に宅配サービスを行うべきだったと思いますが、見解と今後の考え方についてお聞きします。

 

【前村総合教育部長 答弁3】

今回のコロナ禍におきましては、ステイホームといわれる中、「図書の貸出」を求められていることの認識はございましたが、当時の状況下におきましては、「届けるサービス」が、どこまで市民の皆さんに受け入れられるのかといった問題があったことから、先ほどの答弁の取り組みとさせていただきました。

今回の経験を踏まえて、今後、もし同じような状況を迎えた場合、普段から利用者に接する中でもご意見を聞かせていただくなど、ご意見を整理しながら検討したいと考えています。

 

【かじや 質問4】

京都府立図書館の例や、コロナ禍において通販サイトや飲食店のデリバリーの売上が伸びていることなどを見ると、図書の宅配サービスのニーズは十分にあったと考えられますので、今後は、市民のニーズをしっかりと把握し、出来るところからでも取り組んでいただくよう要望します。

続いて、このコロナ禍の中で注目を集めたのが、電子書籍です。電子書籍は、図書館に足を運ぶことなく、スマートフォンやタブレット端末などを利用して、ネットを通じて貸出、返却ができることから、非接触型のサービスとして、これからの図書館には欠かせないものであると考えます。

図書館流通センターの調査によると、同社が提供する電子図書館サービスを導入する78自治体の公共図書館での今年4月の電子書籍貸出実績は、前年同月比4.23倍の6万7700件、5月は5.26倍の8万5392件となるなど、電子書籍システムを導入している全国の図書館では、利用が大幅に増えているとのことです。

本市では、電子書籍の導入について、第4次グランドビジョンの中で位置づけていくということですが、これまで行った調査結果と、現在のコロナ禍においての調査結果についてお聞きします。

また、電子書籍の導入など、非接触型のサービスを実施する中での課題と今後の方向性について見解をお聞きします。

 

【前村総合教育部長 答弁4】

平成30年度から令和2年度のスマホアンケート調査では、絵本や専門書など14項目のジャンル別のニーズに対する設問で、専門書が12~16%であるのに対し、電子書籍は2~6%となっております。

令和2年7月の調査の別項目で、電子書籍の導入に関してどう思うかという問いに対しては、電子書籍の導入に、賛成、どちらかといえば賛成が83.6%となっております。

また、電子書籍には、図書館で貸出可能な電子書籍タイトル数が紙の図書と比較し少ない、他事業者のコンテンツとの相互利用ができないなどの課題があります。

一方で、自宅や外出先、図書館閉館後の夜間など、利用場所や時間に制約がない、文字のサイズの調整が可能、紙の図書のような媒体の劣化がないなどのメリットもあることから新たな生活様式に対応しうるものと考えており、財源確保に努め、できるだけ早期に順次導入できるよう取り組んでまいります。

 

【かじや 質問5】

電子書籍の導入には、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用することも可能であると思いますので、新しい生活様式に対応するという観点からも、ぜひこの機会を逃さず早期に進めていただきますよう要望します。

最後に、教育長にお聞きします。

今回のコロナ禍において、図書館はその役割を果たしていたと思われるでしょうか。また、新しい生活様式に対応した今後の図書館サービスについての見解をお聞きします。

 

【奈良教育長 答弁5】

この間、市民のみなさんが生活全般の様々な場面で制約を受ける中で、図書館においても可能な範囲内での対応となりましたが、今後、第4次グランドビジョンの策定を進める中で、新しい生活様式に合わせた図書館サービスについても整理してまいりたいと考えております。

 

【かじや 意見】

重ねての指摘になりますが、このコロナ禍の休館中に、図書館としてできたことは、まだまだあったのではないでしょうか。

市民に寄り添っていたとすれば、様々な制約の中でも、もっと工夫をして市民に図書を届けることができたと思われるだけに、ほぼすべてのサービスを停止してしまった今回の対応には、公共図書館の役割を果たしていこうという姿勢が感じられず、非常に残念でした。

今後は、今回のような緊急時においても、その役割を果たしていけるよう、職員の意識改革を含めて取り組んでいただきますよう要望します。

また、新しい生活様式への対応が求められる中、図書館では座席を半減するなどの対策が行われていますが、今後は、これまでの利用者の来館や滞在を前提とした機能を見直し、非接触型のサービスを充実させていく必要があります。

今回は宅配サービスと電子書籍について取り上げましたが、動画配信やSNSの活用などを含めて、新しい生活様式に対応した図書館サービスの在り方については、第4次グランドビジョンの策定を進める中で、しっかりと位置づけていただくよう要望します。


3.新しい生活様式に対応した投票所の在り方について

【かじや 質問1】

次に「3.新しい生活様式に対応した投票所の在り方について」お聞きします。

全国的に新型コロナウイルス感染症が拡大する中、「3つの密」を避けるなどの「新しい生活様式」の実践が求められており、今後の選挙の執行においても様々な影響を及ぼすと考えられます。

有権者の皆さんが安心して投票に行くことができるよう、投票所での感染防止対策をはじめ「3密」を避ける工夫が必要になってきます。

そこで、まず、選挙執行における本市の新型コロナウイルス感染症対策についてお聞きします。

 

【藤原総務部長 答弁1】

次に「3.新しい生活様式に対応した投票所の在り方について」お答えします。

選挙執行の際には、各投票所の出入口にアルコール消毒液を設置し、消毒の利用をお願いするとともに、有権者にもマスクの着用や、投票用紙に記入する際の筆記用具の持参などの呼びかけを行うことを考えており、また、投票所内の密を避けるため、受付時には間隔を空けるテープを貼るなど一定の距離を保てるようにし、混雑状況によっては入場制限をお願いすることも想定しております。併せて、飛沫感染防止シートの設置や定期的に換気を行うなど、安全・安心な環境の整備に努めてまいります。

また、有権者への周知につきましては、感染防止に向けたご協力のお願いをホームページで掲載するほか、各世帯に配布する「投票所入場整理券」にもお知らせ文書を同封するとともに、投票所の混雑を防止するため、過去の選挙における投票所の混雑状況についてホームページにて情報発信していく予定でございます。

 

【かじや 質問2】

次に「3.新しい生活様式に対応した投票所の在り方について」2回目の質問をします。

本市の感染防止に向けた取り組み内容については、一定理解しました。

新型コロナ対策の観点から、特に重症化しやすい高齢者の方など、投票当日、投票所に選挙人が集中することを避けるためには、期日前投票の積極的な呼びかけが重要であると考えます。

例えば、今年の7月に行われた東京都知事選挙の際、東京都選挙管理委員会は、市区町村にガイドラインを配布し、新型コロナウイルス感染防止対策の具体策の1つとして、投票所の混雑を分散し感染リスクを下げるため、期日前投票所を増やし、開設期間も延長するように求めたとのことです。

本市では、平成31年執行の統一地方選挙から、期日前投票所を9箇所に増設されましたが、このコロナ禍において、改めて期日前投票所の在り方について検討する必要があると考えます。

そこで、令和元年執行の参議院議員通常選挙における、各期日前投票所の投票者数について、多かった投票所と少なかった投票所でどれくらいの差があったのか、また、曜日などによって混雑状況に違いがあるのかどうかをお聞きします。

併せて、平成28年及び令和元年執行の同選挙における投票率及び期日前投票による投票率についてもお聞きします。

 

【藤原総務部長 答弁2】

令和元年7月執行の参議院議員通常選挙において、投票者数が多かった期日前投票所は、くずはモールで約1万1千人、次いで、南部生涯学習市民センターと、ビオルネが約9千人から1万人となっているのに対して少なかったところは、総合体育館とサプリ村野が約1千人から2千人といった状況でございます。

日ごとの投票者数の推移でございますが、選挙期日前日の土曜日には、投票者数のピークを迎えておりますが、期間を通しては、土曜・日曜・祝日に集中する傾向があり、最終日に近づくにつれて投票者数が多くなっていく状況でございます。

平成28年と令和元年執行の同選挙における投票率の比較につきましては、平成28年の投票率は54.23%で、期日前投票による投票率は14.23%に対し、令和元年は、それぞれ50.93%、17.65%といった状況でございました。

 

【かじや 質問3】

今のご答弁から、令和元年執行の参議院議員選挙では、平成28年執行の同選挙に比べて、投票率が下回ったものの、期日前投票による投票率は増加している状況です。

また、新型コロナウイルス感染防止対策の観点から、期日前投票を積極的に呼びかけた場合、その利用がさらに増えることも考えられます。

枚方市では他市と比べ、期日前投票所を数多く設置され、有権者にとって投票しやすい環境ができたことは、一定評価しますが、増設した期日前投票所の中には、利用の多い商業施設がある一方、総合体育館やサプリ村野など、投票者数が著しく少ないところも見受けられます。

今後、有権者が安心して投票に行けるようにするためにも、期日前投票所のさらなる増設や変更などの見直しが必要と考えますが、見解をお聞きします。

また、今回増設した設置場所について、どのような基準で選定されたのかについても併せてお聞きします。

 

【藤原総務部長 答弁3】

 期日前投票所の増設前の平成29年執行の衆議院議員総選挙までは、5箇所の設置としておりましたが、近年、期日前での投票が増加傾向にありますことから、既存の期日前投票所の周辺地域に、1箇所ずつ増設をし、分散化による混雑緩和を図ってきたところでございます。

平成31年4月執行の統一地方選挙以降、9箇所としたことにより分散化の効果が認められる反面、投票所間によっては利用者の数に隔たりがあるという状況について認識しているところでございます。

期日前投票所の設置には、駐車場や投票場所の必要スペースの確保、また、名簿対照をオンラインで行っていることから、そういった環境整備を図る必要がございます。

また、増設して間もないといった状況でもございますことから、まだ認知度が低い、周知が不十分といったことも考えられるため、更なる周知を図った上で、その後の利用状況を見極めつつ、より有権者が投票しやすい環境となるよう、引き続き、整備に取り組んでまいります。

 

【かじや 意見】

選挙は、住民の代表を決める民主主義の根幹をなすもので、コロナ禍のこの間も全国各地で選挙は延期をされることなく実施されてきました。

全国的に新型コロナウイルス感染症の拡大が完全に収束する見通しが立たない中、今後、実施される選挙については、「新しい生活様式」に対応した対策が求められます。

投票所での換気や消毒などの感染防止策の徹底はもちろんですが、総務省によると、新型コロナウイルス感染症への感染が懸念される状況は、公職選挙法第48条の2第1項第6号の事由に該当し、期日前投票を行うことができると解されるとのことですので、投票日当日、投票所に有権者が集中し「3密」になることを避けるためにも、期日前投票所の積極的な利用の呼び掛けを行っていただくよう要望します。

また、期日前投票所の積極的な利用を促すには、利便性の向上が必要であり、期日前投票所のさらなる増設などの環境整備が求められます。

様々な課題があり、すべての日程での増設が難しい場合でも、投票者が増加する選挙戦終盤にだけ増設するということも考えられますので、次の選挙では有権者が安心して投票できるよう、さらなる環境整備に取り組んでいただくよう要望します。


4.認知症高齢者に対する支援策について

【かじや 質問1】

最後に「4.認知症高齢者に対する支援策について」お聞きします。

厚生労働省の推計によると、わが国の認知症高齢者の数は、2025年には高齢者の5人に1人に当たる約700万人に達するとされています。

今や、認知症は、誰もが関わる可能性のある身近な病気であり、認知症の方ができる限り住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けることができる地域づくりが求められています。

そのためには、認知症の本人や家族などへの適切な支援をはじめ、社会全体で認知症への理解を深めるための施策が必要と考えます。

そこで、まず、本市の認知症支援策がどのようになっているのか、その内容についてお聞きして、1回目の質問を終わります。

 

【山崎健康福祉部長 答弁1】

次に「4.認知症高齢者に対する支援策について」お答えします。

本市では、認知症になっても地域のなかで尊厳をもち、可能な限り自立した生活を維持し、安心して暮らせるよう、認知症に対する正しい知識の普及と適切な支援を行うため「認知症ケアパス」の配布や、「認知症初期集中支援チーム」によるサポート体制を整え、判断能力に不安のある高齢者には「成年後見制度」の案内や「市長申し立て」による費用助成などを行っております。

徘徊のおそれがある高齢者には、素早い身元確認につなげることを目的とした「ひらかた高齢者SOSキーホルダー」や「みまもりあいステッカー」の推進や、「徘徊高齢者SOSネットワーク」を介護保険事業者等と連携して構築しているところです。

 

【かじや 質問2】

最後に「4.認知症高齢者に対する支援策について」2回目の質問をします。

それぞれの目的別に様々な支援策があることは理解しましたが、制度の利用につなげるためには、適切なニーズの把握と、十分な周知が必要です。

そこで、認知症高齢者等の本人や家族からは、どのような相談が寄せられているのでしょうか。相談件数と相談内容についてお聞きします。

 

【山崎健康福祉部長 答弁2】

地域における総合相談窓口として、地域包括支援センターでは様々な相談・支援を行っています。地域包括支援センターの総合相談における認知症に関する相談は、平成27年度が922件で全体の4.4%、令和元年度は4,940件で18.9%と、5年間で認知症に関する相談件数は増加しております。

近年、認知症の疑いによる医療機関への受診の必要性や福祉サービスについての相談が増加しており、将来を見据えた医療や介護のサポート支援につなげています。

 

【かじや 質問3】

認知症に関する相談が大きく増加し、中でも医療や福祉サービスに関する相談が多いとのことですが、ニーズが増加している反面、認知症自体への理解や制度の周知がまだ十分に追いついていない状況ではないでしょうか。

本市が配布している「認知症ケアパス」には、「地域を大きな一家族と捉え、そこに住む誰かが認知症になった時、地域の機関や住民が連携し、認知症の人が『日常生活の役割』と『人生の生きがい』を持つことができる支援体制を構築する」と目標が掲げられていますが、改めて認知症施策の推進に向けた本市の考え方についてお聞きします。

 

【山崎健康福祉部長 答弁3】

令和2年1月実施の「高齢者の健康づくり等に関する実態調査」によると、認知症になったとき、約73%が「近隣や周囲の協力してほしい」と回答がありました。また、認知症の人が地域で暮らすためには、「相談や診察ができる医療機関」と「家族や親族、近隣や地域の見守り」が必要とする意見が多かったため、今後も引き続き、認知症高齢者等と家族にやさしいまちづくりを推進し、地域での交流やサポートといった地域全体で支える体制のさらなる充実に向けて、認知症の正しい理解と早期発見・支援の必要性の周知に務めてまいります。

 

【かじや 質問4】

認知症の正しい理解と早期発見・支援はもちろん必要ではありますが、認知症高齢者等と家族を社会全体で支える仕組みの構築が、大きな課題であると考えます。

例えば、認知症の方が起こした事故やトラブルによる損害賠償請求に対して、公費で民間保険に加入する独自の救済制度を導入する自治体が増えているとのことです。

これは、2007年に愛知県で起こった認知症高齢者の方が電車にはねられて死亡した事故で、介護をしていた家族に対して、注意義務を怠ったとして、鉄道会社が720万円の損害賠償を求めた裁判がきっかけだと言われています。

この裁判では、1審、2審で家族に対し賠償金の支払いを命じる判決が出たことから、在宅で介護をする人たちに大きな衝撃が走りました。

結局、最高裁では賠償義務がないという判決が出ましたが、一方で介護する家族に賠償義務があるかは、生活状況などを総合的に考慮して判断すべきとの基準が示され、個別のケースによっては賠償義務を負う場合もあるとの内容でした。

このように,認知症の方が事故やトラブルを起こした場合に、介護している家族に高額の賠償金が請求されるリスクがあるとなれば,在宅で介護をすることをためらったり、認知症の方の行動を必要以上に制限することにつながり、認知症の方が住み慣れた地域で自分らしく暮らすことが困難になるのではないでしょうか。

認知症の方やその家族のリスクを社会全体で支える意味でも、このような救済制度の導入が必要と考えますが、市の見解をお聞きします。

 

【山崎健康福祉部長 答弁4】

認知症になっても住み慣れたわが家、わがまちで暮らしていくために、本人や家族の不安を軽減する仕組みは必要と考えています。認知症の方が損害賠償を問われた場合の救済制度も含めて効果的な認知症高齢者等への支援方法の検討を行ってまいります。

 

【かじや 意見】

認知症高齢者が大きく増加する中、誤って他人の物を壊したり、怪我をさせたりして賠償責任を負うことは、決して他人事ではなく、私たちの身近なところでも起こりうることです。

先ほどの答弁で「認知症になっても地域のなかで尊厳をもち、可能な限り自立した生活を維持し、安心して暮らせるよう、認知症に対する正しい知識の普及と適切な支援を行う」とありましたが、認知症の方が起こしたトラブルに対して、介護する家族が過大な責任を負うということになれば、この理念の根幹が大きく揺らぐことになります。

認知症の方と家族を社会全体で支えるというのであれば、この救済制度は欠かせないものと考えます。ぜひとも導入に向けて検討を進めていただくよう要望しまして、私の質問を終わります。