令和2年6月定例月議会「株式会社エフエムひらかたの経営状況(令和2年度事業計画について)」の質疑


令和2年6月定例月議会本会議(令和2年6月12日)で行った報告第4号「株式会社エフエムひらかたの経営状況(令和2年度事業計画について)」の質疑の記録を掲載します。

 

※これは正式な議事録ではございません。正式な議事録は、数か月後に市役所や図書館、市議会のホームページで閲覧することができます。


【かじや 質問】

ただいま報告いただきました報告第4号「株式会社エフエムひらかたの経営状況(令和2年度事業計画)」について、お聞きいたします。

今回の事業計画を拝見していますと、概ね昨年度と同様の内容となっていますが、記載内容が非常に抽象的かつ希薄であり、他の外郭団体の事業計画と比較しても大きく見劣りしているように感じます。

この程度の内容しか示されない中で、「エフエムひらかた」の経営状況を正確に評価できるのか、大いに疑問があります。

昨年9月定例月議会において、岩本議員も同様の指摘をしましたが、例えば、リスナーやスポンサー拡大などの計画について、具体的な指標や数値を示すべきと考えますが、見解をお聞きします。

 

【乾口市長公室長 答弁】

エフエムひらかたでは、これまでから第2期経営戦略プログラムの基本方針を踏まえ、同アクションプランにおいて事業を進めてこられたところです。

令和2年度の事業計画の策定にあたっては、昨年度末から続いている新型コロナウイルス感染症の影響により、予定していたイベントや番組制作が中止や延期となっていることもあり、取り組みの方向性をお示ししたうえで、リスナー拡大に向け、状況に応じた番組作りを進めていくものと報告を受けております。今後は、具体的な指標について検討するよう、エフエムひらかたに促してまいります。

 

【かじや 質問】

それでは、2回目の質問をさせていただきます。

今年度の事業計画では、新型コロナウイルスの影響で、具体的な数値を示すことが困難とのことでしたが、事業計画や事業報告は、市議会として「エフエムひらかた」の取り組みを評価するための根拠となるものです。

今後は、指標や数値が入った詳細な報告を行っていただくよう、要望しておきます。

次に、事業計画の「4.自立経営に向けた取り組み」について、お聞きします。

先日の総務委員協議会において、「エフエムひらかた」が自立経営を進める場合、市は同社の株式を保有し続けるとの答弁がありました。

市が株式会社に出資する場合、それなりの根拠、理屈が必要になってくると思いますが、市が関与できる番組が無くなった場合においても、そのまま株式を保有し続ける意義があるのでしょうか。

また、自立経営によって、市の放送委託料が無くなることで、仮に会社の資本が目減りすることになれば、市が損失を被ることも考えられますが、株主の利益を損なわないような経営が今後も担保されるのでしょうか。

これらの点について、市の見解をお聞きします。

 

【乾口市長公室長 答弁】

同社が自立経営を行い、コミュニティFM局として、地域情報や市民に向けた放送を行う限りにおいては、市が株主である意義はあるものと認識しています。このことについては、総務省からも、コミュニティ放送は電波法や放送法における基幹放送に位置付けられており、公共性が高いメディアであるとの説明を受けております。合わせて、市が放送委託料を見直す場合においても筆頭株主として同社に関与し、事業継続に向けての検討を促すよう助言もいただいているところです。

また、自立経営を行う場合には、株主の利益を棄損しない健全な経営を継続していただくためにも、引き続き株主として同社の経営に関与する必要があるものと考えます。

 

【かじや 意見】

3回目は、要望とさせていただきます。

令和4年度までに「エフエムひらかた」は、自立経営もしくは事業譲渡といった方向を決定していくことになりますが、先ほどの事業計画の件を見ている限りでは、現在の枠組みでの自立経営は、相当厳しいのではないでしょうか。自立経営後に、経営破綻となれば、市の損失は大きいものとなります。

また、地域の情報を発信している様々な民間の媒体がある中で、市の提供番組がなくなったエフエム放送局に出資し続けることについては、相当の根拠が必要になってきます。

しかし、その一方で、同社の保有する放送機材や電波の免許等については、活用次第で、市の魅力発信や活性化に大きく寄与する可能性を秘めていると考えます。

今後「エフエムひらかた」への関与のあり方を検討していく上で、株主の利益を損なうことなく、今あるインフラを有効活用していくには、事業譲渡がベストな選択肢であると考えますので、筆頭株主である枚方市として、主体的にその可能性を検討していただくよう要望し、私の質疑を終わります。