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【かじや 質問】
最近、マスコミ等でポリオの予防接種についての報道が増えていますが、報道によると全国的にも接種数が減少してきているとのことで、平成22年度と23年度の接種者数を比較すると、全国平均で前年度比17.5%のマイナス、関東圏内では22.4%のマイナス、近畿圏内でも18%のマイナスとの発表がありました。
そこで枚方市では現在どのようにポリオの予防接種を実施しているのか、その内容と平成21年度から今年度までの接種数の推移についてお聞きします。
【人見健康部長 答弁】
ポリオ予防接種は、予防接種法に基づく定期の予防接種として、現在、生ワクチン接種を集団方式で実施しております。接種数の推移につきましては、国と同じ算出方法で21年度と22年度を比較しますと6.2%増加しており、22年度と23年度の比較では11.6%の減少となっております。
【かじや 質問】
枚方市においては全国平均に比べまだ落ち込みは少ないですが、このように今年になってポリオの予防接種を受ける人が急激に減少しているのは、生ワクチンに麻痺が発生する危険性があるとの報道がなされたことが原因と思われますが、市として減少の原因をどのように捉えているのか、また生ワクチンの実際のリスクについてお聞きします。
また、ポリオのワクチンには、生ワクチンと不活化ワクチンの2種類があるとお聞きしていますが、その2種類の違いについてお聞かせください。
【人見健康部長 答弁】
平成23年度における接種数の減少につきましては、生ワクチンの副反応に関する報道に加え、乳児期に接種するワクチンの種類が多いため、接種スケジュールをたてる際にポリオ予防接種が先送りになっていることも原因と考えられます。
また、生ワクチンのリスクですが、厚生労働省によりますと、ポリオによる麻痺は100万人の接種あたり約1.4人に相当するとの報告がございます。
次に、2つのワクチンの違いですが、「生ワクチン」はポリオウイルスの病原性を弱めて製造するワクチンで、強い免疫ができますが、先ほどの説明にありましたように、まれにポリオにかかった時と同じ症状がでることがございます。一方、「不活化ワクチン」はポリオウイルスを殺して病原性を無くしたうえで、免疫に必要な成分を取り出して製造するもので、発熱などの副反応がでる場合はございますが、ポリオと同様のまひ症状が出るという副反応はありません。
【かじや 質問】
麻痺が出るのは100万に1.4人という低い確率ですが、それでも副作用への不安から生ワクチンを接種するのを控えようかという保護者の方がいても決しておかしくないと思います。
生ワクチンを接種しているのは、北朝鮮やアフリカの国などに限られ、欧米などの多くの先進国では、より安全性の高い不活化ワクチンが導入されているとお聞きします。現在、厚生労働省では、不活化ワクチンの導入に向けて準備を進めているとのことですが、日本での導入の見通しはいつ頃になりそうなのでしょうか。
また、不活化ワクチンの導入までの間、枚方市におけるポリオ予防接種の対象者はどのくらいいらっしゃるのでしょうか。
【人見健康部長 答弁】
厚生労働省によりますと、現在不活化ポリオワクチンの国内での開発及び安全性や有効性を確認する臨床試験が行われており、早くても平成24年度の終わり頃になる予定と聞いております。
それまでの間の接種対象者としまして、生後3か月以上18か月未満でまだ1度もポリオ予防接種を受けていない乳幼児の人数と24年度の出生見込み数を合算しますと、約6,700人となっております。
【かじや 質問】
日本でワクチンを接種せずに免疫を持たない人が増えると国内でポリオの流行が起こってしまう可能性があるとも聞いています。不活化ワクチンの導入は早くても24年度末ということですが、一方で神奈川県では国内未承認の不活化ポリオワクチンを独自に輸入し、国に先立って年内に接種を開始するとの発表がありました。このような状況の中での不活化ワクチンの導入について、市の考え方をお聞かせください。
【人見健康部長 答弁】
神奈川県では、4か所の保健福祉事務所において、希望者を対象に1回6,000円で集団接種を実施する予定と聞いております。併せて神奈川県の各市では従来どおり生ワクチン接種の実施を継続されています。
不活化ポリオワクチンは、法に基づく予防接種でないことから、国の健康被害救済制度の対象とはなりません。現在国においては、不活化ワクチンの導入に向けて、臨床試験を行うとともに、接種方法やワクチン供給量の確保等についても議論がなされており、本市としましては、こうした動向を注視し、今後の方向性の判断をしてまいりたいと考えております。
また、あわせて、不活化ワクチン導入までの間、ワクチン接種をせずに待つことがないよう市民への周知を図ってまいります。
【かじや 質問】
現状では、市が実施するポリオ予防接種は生ワクチンでしか対応できないとのことですが、乳幼児をもつ保護者が、不活化ワクチンの接種を強く希望される場合、接種する方法はあるのでしょうか。
【人見健康部長 答弁】
現状では不活化ポリオワクチンは国内では承認されていないため、神奈川県同様、医療機関がワクチンを独自で購入し実施している状況でございます。そのため、市では不活化ワクチン取り扱い医療機関をタイムリーに把握することが困難ですので、市民からお問い合わせがあった場合には、かかりつけ医への相談やインターネット等で不活化ポリオワクチン取り扱い医療機関を検索いただくようご案内しております。
【かじや 質問】
先ほど、不活化ポリオワクチンについては現在、医療機関がワクチンを独自で購入して実施している状況との説明がありました。それでは、市民病院が独自の判断で不活化ワクチンを購入して予防接種を実施するお考えはありますか。
【平井市民病院事務局長 答弁】
予防接種行政に関する基本的な方針において、枚方市長が設置者となっている市民病院が、市と異なった判断を行うことはありません。
不活化ポリオワクチンについては、本院としましても今後の国の動向等を注視してまいりたいと考えております。
【かじや 質問】
ワクチンを独自に輸入している医療機関において、不活化ワクチンの予防接種を受けると2万円ほどの費用が必要とお聞きしています。
それにも関わらず、厚生労働省が小児科医を対象に行った「不活化ポリオワクチンの個人輸入の実態調査」によると、不活化ワクチンを個人輸入している医療機関でワクチン接種を受ける人が、年明けごろから急増しており、今年7月に初回接種を受けたのは4048人で、昨年12月の356人の約11倍に増えています。
枚方市においても不活化ワクチンの接種を希望されておられる方や、経済的な事情などで不活化ワクチンの導入まで生ワクチンの接種を控えている保護者の方がおられるのではないでしょうか。今後、不活化ワクチンが導入される24年度末までに、そのような方がますます増えてくることが予想されます。
しかし、厚生労働省の見解は、予防接種を受けないことがポリオの流行を引き起こすことになると、危険性のある生ワクチンの接種を呼びかけています。現在の生ワクチンに問題があるから、不活化ワクチンの導入に向けて動いているのに、導入までの期間について、その問題のある生ワクチンの接種を呼びかけることにたいへん違和感を覚えます。
そこで、国が認可していないから実施できないというのではなく、市民の安心・安全に関わるものでニーズがある事業については、市で先進的に実施していく、これにはトップの政治判断が必要となりますが、市長の見解をお聞きします。
【竹内市長 答弁】
不活化ポリオワクチンの導入については、予防接種法に基づかないワクチン接種であり、現時点では、国内で安全性が確認されておらず、また、諸外国においても副反応事例が報告されていることなどを勘案しますと、早期に導入することによるリスクは避けるべきであると考えます。
本市としましては、国の動向を踏まえて、今後の方向性を判断してまいります。
【かじや 要望】
神奈川県が独自に不活化ワクチンの輸入を決めたことについて、厚生労働大臣が「予防接種の行政上、望ましくない」と大変ご立腹をされていたとの報道がありました。神奈川県で不活化ワクチンの接種希望者が1000人を超えている事実を見れば、これは十分市民のニーズにかなった施策であると思いますが、厚生労働省からすれば地方自治体が国の方針に楯突くことが許されないのでしょう。地方分権が叫ばれていますが、まだ実態はそうなっていないようです。
しかし、市民に最も近いところにいるのは国ではなく市役所であり、市民のニーズを迅速・的確に把握できるのも市役所なのです。国の方針だからといって必ず守らなければならないというのではなく、市民のニーズに迅速に対応する自治体独自の事業展開が、これからの地方自治体には求められているのではないでしょうか。ましてや枚方市は中核市を目指している自治体なのですから、なおさらです。
今の答弁をお聞きしている限り、枚方市は市民の安心・安全よりも国の方針を守ることに重きをおいているように感じます。法律を無視することはできませんが、国の方針とは違うことでも、それが市民のためになるのであれば、市独自の判断で進めていくことが求められているのではないでしょうか。
ポリオの件については、市民の安心・安全に直接関わることであり、解決しなければならない問題です。国による不活化ワクチン導入までの約1年の間、対象者が約6700人と限られているわけですから、神奈川県のように生ワクチンの接種と並行して、希望される方すべてが不活化ワクチンの接種をできるような仕組みを作ることができないのでしょうか。
市民が安心して予防接種が受けられるよう、市独自で補償の枠組みを作ったうえで不活化ワクチンを輸入するか、そこまでできないというのであれば、民間の医療機関で接種される方に費用を助成するなど、市民本位の施策を実施して頂くよう要望いたします。
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